月面滞在中に、最も注意を払わなければならないのは、月面着陸した飛行士の心理です。考えても見て欲しい。地球から38万キロも離れた、直径3500kmの死の星に、たった一人でいるのだ。この恐ろしく広大な「死の世界」にいるのは、全く自分ひとりだけなのだ。ここでもし、某かの重大なトラブルが発生したらどうなるか？通信装置が故障したらどんな心理になるか？というわけで、「感覚遮断訓練」などの各種心理トレーニングが行われ、あらゆる緊急事態にも対応できる訓練を積んだそうです。

 

　とはいえ、心身共に強靭な宇宙飛行士だって、やっぱり人間。月面でUFOに遭遇すれば、気が動転するのがむしろ当たり前。以下、レオノフとЦУП（ツープと読む。ミッションコントロールセンターの略）。との会話。

 

レオノフ ： 「 あれは何だ？あれは一体何なんだ？私はあれについてすべてを知りたいんだ･･･」

 

ЦУП ：「何がそこにあるんだ？・・・（雑音）・・・ツープからレオノフへ、それについて知らせろ。」

 

レオノフ ：「そいつらは巨大なものだ。たいした大きさだ。君らは信じ無いだろうが・・・」

 

ЦУП ：「なんだって？いったい、そこで何が起こっているんだ？君はどうしたというんだ！？」

 

レオノフ ：「やつらは、すぐそこにいるんだ・・・」

 

ЦУП ：「何がいるんだ・・・（雑音）・・・こちらツープ、ミッションコントロールセンター」

 

レオノフ ：「こっちは無事だ。訪問者たちを発見した。やつらはこれまで長いことここに来ていて、機械装置で何かを測定していたんだ……」

 

ЦУП ：「こちらツープ、最後の言葉を繰り返せ！」

 

レオノフ ：「月面に別の宇宙船（複数）がいるんだ！クレーターの向こうに並んでいる・・・・・カメラのオートリレーを・・・・・手が震えて出来ない・・・・・フィルム・・・ちくしょう、もうフィルムがない。円盤を3枚、撮ったぞ！」

 

ЦУП ：「そちらで何が起こっているのだ？繰り返せ。そのUFO騒ぎは一体どういうことなんだ？」

 

レオノフ： 「やつらがそこにいるんだ。月面にいてわれわれを見つめているんだ。」

 

ЦУП ：「反射鏡（観測装置の一つ）はもうセットしたのか？」

 

レオノフ ：「ああ、反射鏡は適当な位置においてある。だが、誰があの宇宙船を作ったにせよ、またやってきて、俺たちの装置類を引っこ抜くかも知れないぞ……」

 

 

　レオノフ飛行士は、気が動転してしまい、「不測の事態に遭遇したときは某かの暗号を使い、即座に秘密回線に切り替える」事を忘れてしまいました。当然これは、テレビ中継では「ディレイシステム」によりカットされますが、CIAやNASA、アマチュア無線家には傍受され知られる事となります

 

　（この会話のモデルが何かは、ある程度のUFO好きならご存知でしょう。そう、アポロ11号のアームストロング船長とヒューストンとの会話です。アームストロング→レオノフ、ヒューストン→ツープと置き換えただけです。この交信は、世界中の無線マニアに傍受され、録音テープまであるのだから疑いようがない。僕もこの交信を一度テレビで聞いたけど、ものすごい迫力とリアリティーだった）。